高次脳機能障害になった場合に受け取れる賠償金
1 高次脳機能障害について
高次脳機能障害は、交通事故により脳内に挫傷、出血などの重篤なケガが生じたあと、ケガ自体は治っても、思考能力、言語能力、認知機能などに障害が残る状態をいいます。
高次脳機能要害による後遺障害が認定されると、比較的重い後遺障害として扱われるため、頸椎捻挫・腰椎捻挫の後遺障害と比べ、賠償金が高額となる傾向があります。
2 治療費、入通院慰謝料について
高次脳機能障害は、脳内出血や脳挫傷といった傷害部位に対する治療の後、支障が生じた認知機能などの回復のため、長期間のリハビリが行われることが多く、事故日から症状固定(治療、リバビリを継続しても症状の改善が見込まれないとされる状態)まで、1年以上の長期間を要することが多いです。
このため、長くても事故後半年程度で症状固定とされる頸椎捻挫・腰椎捻挫と比べ、治療費や慰謝料が高額となる傾向があります。
3 後遺障害の認定について
高次脳機能障害が後遺障害として認定されるためには、脳の損傷についての画像所見、受傷時の意識消失、後遺障害診断書のほかに、被害者の認知機能などを明らかにするための主治医及び被害者の家族らが作成する書面が必要となります。
これらにより、高次脳機能障害による後遺障害の有無と、障害の程度が判断されることになります。
4 後遺障害が認定された場合の賠償金について
後遺障害が認定されると、後遺障害に対する慰謝料と、逸失利益(後遺障害により労働能力が低下し、これによる収入の減少による損害)に対する賠償を請求することができます。
また、後遺障害の程度が重く、将来にわたり被害者に対する介護が必要な場合は、将来にわたる介護費用についての賠償を請求することもできます。
頸椎捻挫・腰椎捻挫において認定される後遺障害の等級の多くは、最も低い後遺障害の等級である14級にとどまります。
これに対し、高次脳機能障害の後遺障害が認定された場合の後遺障害等級は、最も軽い等級でも9級とされています。
また、被害者の年齢が若年だった場合には、逸失利益が生じる期間(症状固定日から、労働可能年齢とされる67歳まで)が長くなるため、逸失利益の金額も高額となります。
頸椎捻挫・腰椎捻挫に比べ、高次脳機能障害に対する賠償金は、高額になることが一般的です。

























